2010年01月13日

栄光の裏側で

大関魁皇の新記録の裏側で、1人の大関が引退した。

今場所、関脇に陥落した千代大海。 大関を65場所務め、幕内最高優勝3回を誇る名大関。

魁皇とはライバル。そのライバルに負けて、引退を決意した。

大関の引退は去年の出島(大鳴戸親方)以来。

最近の大関の不甲斐なさは目を覆うばかりで、その矛先は、魁皇や千代大海に向かれる事も多かった。

ここ数年の両大関は怪我などで大関らしからぬ成績しか残せていなかった。

同世代の横綱・大関は既に引退。 ベテランに望むのも酷といったところか・・・。



僕が千代大海に注目したのは、十両時代。

十両西筆頭で8勝を挙げて新入幕が期待されたが、半枚昇進の、東筆頭に回っただけ。

十両が長引いた挙句、東に据え置き。

翌場所、ようやく新入幕を果たしたと思ったら、大関まであっという間に上がっていった。

印象深いのは、初優勝。

横綱3代目若乃花を、向正面、時計係り側に掬い投げか、下手投げで勝利し、大関昇進を果たした。

それから65場所も大関を務め、大関時代に優勝2回。通算3回の優勝を記録した。

先場所で大関から陥落。今場所ライバル大関魁皇戦で引退を決意。

 

 千代大海は強い弱い?

千代大海は強い大関でした。 横綱に片手は届いたでしょう。 しかし、両手で勝ち取る事は出来なかった。

優勝3回も最高位大関の中では昭和以降、過去に3人しか達成していない。(戦前の清水川・同い年の栃東(現玉ノ井親方)1位は魁皇の5回)

殆どは1~2回。優勝経験無しのまま、引退する大関も多い。

また、勝率6割を超えたままでの引退も優秀。

好不調の波の多い、突き押し相撲の横綱も期待できた。

千代大海の実績は大関としては突出したものであり、その実績を超える事は容易くないでしょう。


 千代大海の入門の際のエピソードは相撲ファンの中では伝説的な事として知られてる。

中学時代の千代大海は九州では有名な「ワル」。

中学卒業後、職に付いたが、「両親の為に」と一念発起して、相撲界へ。大好きだった千代の富士の部屋の門を叩いた。

有名なのはその時の顔つき。

眉毛、頭髪の剃り込みのまま、入門を懇願したが、千代の富士はビビる事無く、「丸坊主にして来い」。

丸坊主にして入門、番付を駆け上がり、大関昇進の時はツッパリ大関の名に恥じぬ突っ張りを武器にしてきた。

その「ツッパリ大関」が引退。

大関、お疲れ様でした。


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Posted by 華玉山 依芽呂または、華珠家 舞芽鷺 at 15:32│Comments(0)嗚呼!大相撲
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